患者さんのために自分の時間を削る=「悪」

ここが変だよ看護師

どうもさといミルクです。

看護の世界で働いていると

惜しみなく残業をする人、

休みの日も仕事をしているひと、

いますよね。

「患者さんのため」

「会社のため」

その志はとても素晴らしいと思います。

しかし、はっきりと言います。

どんなにきれいな言葉を並べても

時間というルールを意図的に守らない人は

総じて「悪」だと思います。

あえて過激な言葉を使いました。

その理由をお話しします。

時間はルール

まず、なぜそんなに頑なに

さといは時間を守らせようとするのか

説明させてください。

どんな病院も始業時間と終業時間

そして休憩時間はありますよね。

これは法律をもとに定められているのです。

・信号を守らなければならない

・人のものを盗んではいけない

社会にはいろいろな法律がありますが

それらと同様に定められているのが

労働時間を守らなければならないという

ルールなのです。

ではなぜ労働時間は法律で定められているのか

それは労働者の健康、利益などの権利を守るためです。

労働時間を守らない人は、

これらの労働者の権利を自ら手放していることになります。

「別に自分の権利なんだから好きにさせてよ」

この意見、よく言われます。

これが私が思う

時間を守らない=悪

である理由といってもよいでしょう。

「時間だから帰りましょう」というと

「別にいいじゃないですか、自分の時間なんだし。」

と言われたこともあります。

私はそんなひとが苦手です。

その理由の一つ目として

時間を守らない風土が醸成されてしまう

ということがあります。

時間を守らない人がいると

時間を守らない人が増える。

時間を守りたい人も

時間を守れなくなる。

そんな風土が醸成されてしまうのです。

これは日本人だとより色濃く表れる傾向だと思います。

理由の二つ目は

時間を守らない人は、他の人にもそれを期待してしまう

という傾向があるということです。

自分が帰らないのだから

他の人も帰らず手伝ってくれるだろう

という発想が生まれます。

とても危険な発想です。

そして理由の三つ目が

「ルールだから」です。

前述したように、時間を守ることは

法律であり、ルールなのです。

以上が「自分の時間なんだから、別にいいじゃないですか」

が悪である理由です。

時間をかけることで看護の質を保っているという側面があるのでは

時間を守りましょうというと

「患者さんのため」という必殺技が飛んでくることがあります

これもあえて言わせていただくと

「悪」です。

例えば、サッカーの試合ありますよね。

「いっぱい点を入れたぜ!でもそのために手を使ったぜ!」

これ、許されます?

許されないし、意味ないですよね。

そうなんです

ルールを守らず上げた成果は

無意味なんです。

そしてズルなんです。

本来労働とは、時間の中で精いっぱいの成果が出せるよう努力すべきなんです。

その努力を放棄している、ズルなんです。

そんなサッカーの世界の例を出されても・・・

と言われますが

では、こうしましょう。

ルールを守らず、質を上げることが正しいなら

いまから休んでいる人も全員呼び出して

24時間働きましょう。

「患者さんのために」

労働基準法は労働者の健康のためにあるのだけれど

でもそんなの関係ない

だって「患者さんのため」だから。

熱くなりました。すみません。

でも極端な話し、これを是としているわけです。

自分の時間を削らなければ質を保てないのであれば

それは、そこがその人の限界なのです。

努力のベクトルを

「時間内で質のいい看護を提供するためにどうすべきか」

という方向へ変えていく必要があると思います。

時間通りに終わらないのはどうすれば・・

これは、今回の記事とは区別して考えてください。

時間で終わらないことと、

時間を守らないことは別物ということです。

今回はあくまで

時間を守らず、自分の時間を削って

成果を上げ、それが美徳で正義であると思っている風潮に

警鐘を鳴らしているのです。

時間で終わらないというお悩みについては

定時に終わるコツとして別に記事で紹介していますので

ぜひそちらをご参照ください。

時間を守らないことで起こる最悪な結末

これはさといの意見ですが

これから確実に担い手が不足します。

なぜなら超高齢化社会が始まるからです。

いわずもがな、看護の世界はその影響を

モロに受けるでしょう。

そんなときに、労働者の時間を削り続けて

乗り切ることができるのでしょうか。

答えはNOです。

病院による看護師の取り合いも起きるかもしれません。

だれもそんなブラック病院に行きたくはありません。

これから試されるのは

いかにスマートに、決められたルールの中で

質の高い看護を提供できるか

という力だと思います。

そのための努力をしていない病院は

時代遅れのブラック病院になってしまうのではないかと危惧しています。

なので病院側は

労働者の善意に頼っていてはいけないし

労働者は

自分の時間を削って働いていてはいけないのです。

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