前残業はやめよう

ここが変だよ看護師

どうもさといです。

突然ですが皆さんの職場では

前残業はありますか?

私の周りの看護師さんは

ほとんど前残業をしています。

しかもさらにそのほとんどが無給です。

今回は前残業ってしなくちゃいけないの?

前残業したとして、その分のお給料はもらえないの?

などの疑問を解決したいと思います。

前残業とは

まず私が前残業と呼ぶものについて解説したいと思います。

始業前残業などと呼ばれたりもしますが、

文字通り始業時間より早く出勤し、業務を行うことを言います。

多くは情報収集や、自身の業務の準備などでしょうか。

あとは着替えなんかもこれにあたります。

ユニフォームに着替える時間も、始業前に行えば立派な始業前残業です。

着替えについては下記の記事もご覧ください。

概ね以上のようなことを今回の記事では前残業と呼びます。

前残業はしなくちゃいけないの?

結論から言うと前残業はしなくて良いです。

なぜなら、所定労働時間外だからです。

皆さんの勤務時間は契約上所定労働時間内に設定されているはずです。

それより長く仕事を行う必要は基本的にはありません。

よく見聞きするのが、

一つ目は

「みんながやっているから」です。

多くのことに共通して言えますが、

みんながやっているから正しいとは限りません。

そのおかしな風土を守るのではなく、

遵守すべきは労働時間という「ルール」の方です。

みんながやっているからと言って

自分の時間を擲つのはやめましょう。

次に

「始業前に情報収集しないと自分が困る」です。

これが一番多いです。

要するに「始業したらすぐにベッドサイドに行くので、そのための情報収集を始業前にせねば」

という考え方です。

これは全くの誤解です。

まず看護を遂行するにあたり、情報収集が必要であるのなら

それは立派な業務です。

なので

始業したらすぐにベッドサイドへ行かなくちゃいけなくて、

そのための情報収集の時間は業務時間内に設けられていないのは

おかしい

という話になります。

業務上必要なことなら、業務時間内に組むべきなのです。

以上のことから

「始業前に情報収集しないと自分が困る」の答えとしては

それはあなたの課題ではなく、組織の課題であり

管理者が解決すべき問題なのです。

良く考えてみてください。

業務時間内に情報収集の時間が設定されていないせいで

情報収集がなされずにベッドサイドで看護が展開され始めることで困るのは

あなたではなく、患者さんや組織のはずです。

前残業ってお給料はもらえないの?

結論から言うと

お給料はもらえます。

しかし前残業を当たり前に行っている方たちも

その分のお給料をもらっている人は少ないはずです。

2019年の看護実態調査では、前残業のお給料をしっかり払ている病院は

全国の2割ほどだそうです。

前残業の手当を請求すると

よく管理者が使う言い訳として

「そんなの指示していない」「認知していない」などと言われることがあります。

しかし、この言い分はほとんどの場合無効です。

まず「認知していない」についてですが、

「そんなはずないだろ」というツッコミは一度置くとして

これは簡単に解決します。

報告をすればいいのです。

部署のスタッフはみんな知っているでしょうから

「日々平均〇分前には出勤して情報収集をしています」

と言えば、知らないなんて言い逃れは出来ません。

タイムカードもその証拠になるはずです。

次に「指示していない」についてですが

これは前残業の実態を認識していて

黙認している場合、指示していなくても関係ありません。

勤務時間としてみなされます。

以上のことから、前残業はほとんどのケースでお給料が貰えると言えます。

前残業はやめよう

ここでタイトルの回収です。

ここまでを踏まえて私が言いたいことは

前残業はしない方が良いということです。

理由としてまず

ほとんどの病院で適正化されておらず、給与が支払われていないという点です。

対価を貰っていないのに、働いているのですから

時間を搾取されていることになります。

次の理由として

そんな風土は禄でもないという点です。

前残業をしたくてしている人っていませんよね。

みんながしているから、自分が困るからと

責任感や焦燥感に駆られて嫌々している人が多いはずです。

それでいてその分の手当は支給されるわけでもなく

でも前残業をしなければ

異端扱いされ、

インシデントやヒヤリハットが起きれば

「情報収集はきちんとしたの?」などと言われます。

はっきり言って滅茶苦茶です。

でもこんな滅茶苦茶な風土が

当たり前に染みついてしまっているのです。

そして最悪なのが

管理者はそのスタッフの責任感を

「患者のため」などと煽り、

タダで利用しているのです。

大切なことは前残業の異常性について

知ることです。

そして行動を変えることです。

給料が出ないなら、やる必要はないのです。

みんなが前残業をやめれば、管理者もその時間を勤務時間内に組んだり

前残業代を出すなど対策を取るしかなくなります。

だって情報収集してもらわないと困るから。

でも今はそんなことにはなりません。

タダでやってもらえるし、やっていない人には責任追及してもいい風土が当たり前にあるから。

みなさんは社会人であり、有資格者です。

ボランティア団体ではありません。

ぜひ自分の権利をしっかりと守り、

ブラックな看護業界を変えていきましょう。

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